2010年2月25日木曜日



   まるで雲の切れ目から漏れる光のように
  
たよりなさ気な物思い



虹でも出てくれるならね



  そう あの旅の途中

 おしっこに寄った土と草の混ざった夏の匂い漂う

ちょっとしたパーキングエリアから

くっきり何重にも見えた虹のように

  


  祝福のかおり 山の稜線


    微かな
    
朧気な



ああ 思いきり息を吸うよ

元気になるよ


あなたの裸を見た時みたいに

 爆笑するよ


崖に横たわる丸太の上を歩くみたいに

  緊張して叫ぶよ


 音痴でとても哀しい歌を

 熱唱させて




あの雲の切れ目が懐かしい


私は下腹がきゅっと縮こまるような

 毒々しい味に酔いしれて

 その切なさが眉間に集まり膨れ

爆発するその時


  のどかに餌をついばむ鳥に向かって

 奇声を発して猛烈に走りやつらを追っかける

のろまでふてぶてしい鳥たちと地団駄踏む私


 鳥たちはあの雲の切れ目まで飛ぶのかな




  懐かしい夏の日


 美しい旅の空の下

   あてのない道の道草

0 件のコメント:

コメントを投稿