2010年2月25日木曜日



   まるで雲の切れ目から漏れる光のように
  
たよりなさ気な物思い



虹でも出てくれるならね



  そう あの旅の途中

 おしっこに寄った土と草の混ざった夏の匂い漂う

ちょっとしたパーキングエリアから

くっきり何重にも見えた虹のように

  


  祝福のかおり 山の稜線


    微かな
    
朧気な



ああ 思いきり息を吸うよ

元気になるよ


あなたの裸を見た時みたいに

 爆笑するよ


崖に横たわる丸太の上を歩くみたいに

  緊張して叫ぶよ


 音痴でとても哀しい歌を

 熱唱させて




あの雲の切れ目が懐かしい


私は下腹がきゅっと縮こまるような

 毒々しい味に酔いしれて

 その切なさが眉間に集まり膨れ

爆発するその時


  のどかに餌をついばむ鳥に向かって

 奇声を発して猛烈に走りやつらを追っかける

のろまでふてぶてしい鳥たちと地団駄踏む私


 鳥たちはあの雲の切れ目まで飛ぶのかな




  懐かしい夏の日


 美しい旅の空の下

   あてのない道の道草

2010年2月23日火曜日

2010年2月22日月曜日

何が見えた?
雲は去った。
虹も消えた。
あらゆる霞は晴れわたり
より残酷に色は輝く。
私はまぬけに光を受け
影がとぼとぼ私を
追いかけてついてくる。

何が見えた?
どこへ行く?
雨は止んだ。
何も知らないと
鳥は飛び立つ。
私は滑走路を
とぼとぼ歩く。
アスファルトが光る。
水が臭う。
甘く毒々しい。

何が見たい?
次の雲がやってくる。

2010年2月11日木曜日

今日もふらり
猫背の女
私が見ているもの
七色の泡浮かぶ緑の液体
私のふるさと
母の子宮の中の色
ふらり ぷかり
私はここです

今日も一人
窓の外もまた緑
若いもみじの葉
今日はしとしと雨が降りました
そのせいですべての色が
くっきり まったり

やさしい暗さと明るさ
この中で口に緑を含みます
私の体はただ緑
そしてやっぱり緑
雨はどこへ行ったのか
雨は帰ったのか?ふるさとへ
緑の中に
さて 私も帰ります
埃っぽい乾燥した空気が 気持ちよかった


一人でいることに誇りを感じてマイノリティーの快楽に酔い
孤独を真剣に遊んだ

なのに 出会う人はみんな優しくて
私はそのままをありがたく受け入れ 
義理も礼も関係のない自然なまばたきのような関係がそこにあった


そして私は苦しいぐらいに健康で
生きることに迷わなかった

生かされているということ

旅をするということ


だれも私を否定しない
だれも私を理解しない

だから私はこんなにも恵まれて
美しい世界の一部になれる

すべてとつながった もろいモザイクのかけら


なんの根拠もなく なんの理由もなく
ただここにいる



まったく誰がなんと言おうと
ここは美しい
そして私は美しい


だれがこんなに美しい物を創造したのだろう
幸せすぎて私はいつも笑ってしまうのです




なんとなくありがとう